使用方法(よくある質問)
2021.6.14Q1.気化性防錆紙の使用方法は?
A.『ラッピング (金属製品を包む)による使い方』と『密封容器に気化性防錆紙と金属製品を同梱する使い方』の2種類の使用方法があります。
詳しくは、弊社HP内にある「使用方法について」をご参照ください。
Q2.気化性防錆紙の防錆有効期間は?
ラッピングとして使用された(密封性が低い)場合
鉄鋼用含浸タイプ (アドパック-G:GK-7(M)など) | 6~12ヶ月程度 |
長期鉄鋼用塗工タイプ (アドパックホワイト:TK-610(M)など) | 10~14ヶ月程度 |
鉄・非鉄金属共用含浸タイプ (アドパック-S:SK-7(M)など) | 6~12ヶ月程度 |
銅・銅合金用含浸タイプ (アドパック-C:CK-6(M)など) | 6~12ヶ月程度 |
「ポリ袋などで密封」、「気化性防錆紙の印刷面がPEラミネートされたタイプでラッピング」の場合
鉄鋼用含浸タイプ (アドパック-G:GK-7(M)やGP-7(M)など) | 12~36ヶ月程度 |
長期鉄鋼用塗工タイプ (アドパックホワイト:TK-610(M)やTP-810(M)など) | 12~60ヶ月程度 |
鉄・非鉄金属共用含浸タイプ (アドパック-S:SK-7(M)やSP-7(M)など) | 12~36ヶ月程度 |
銅・銅合金用含浸タイプ (アドパック-C:CK-6 M)など) | 12~36ヶ月程度 |
GP-7 (M)、TP-810(M)、SP-7(M):PEラミネートされたタイプ
ご使用状況によって、防錆有効期間が「大きく変化します」ので、ひとつの目安としてお考え下さい。
Q3.海上輸送(コンテナ等)での部品や製品の防錆に使用できますか?
A4.使用できます。自動車部品などの海上輸送において、防錆対策にご使用いただいております。
Q4.汚れた金属部品に気化性防錆紙を使用しても問題ないでしょうか?
A5.「汚れ=錆の原因」ですので、可能な限り金属表面をきれいにしてから気化性防錆紙を使用してください。汚れが付着した状態ですと、十分な防錆効果が期待できません。なお、防錆油を使用されても十分な防錆効果が期待できない可能性があります。
Q5.金属製品と気化性防錆紙を入れていたポリ袋が破れてしまいましたが、問題ないでしょうか?
A5.気化性防錆紙は、紙に含まれる気化性防錆剤が徐々に気化し、それが金属表面に付着することで防錆効果を発揮します。ですので、ポリ袋が破れていると、気化した気化性防錆が袋の外へと放出されてしまい、防錆効果が低下します。また、破れたところから湿気が入って錆の原因にもなりますので、破れた場合は速やかに破れを修復するか、新しいポリ袋に交換して下さい。
Q6.気化性防錆紙が破れても効果はありますか?
A6.ラッピングでの使用においては、防錆効果が低下する可能性があります。ただ、密封容器に気化性防錆紙と金属製品を同梱よる方法であれば問題ありません。 詳しくは、弊社HP内にある「使用方法について」をご参照ください。
Q7.広い面積の気化性防錆紙を容器に入れていたら、防錆有効期間は延びますか?
A7.密封性の低い梱包状態では、密封性の高い梱包状態よりも気化性防錆剤が早く無くなるため、広い面積の気化性防錆紙を使用することで、防錆有効期間が延びることが期待できます。
Q8.完全密封でなくても防錆効果はありますか?
A8.完全密封が好ましいですが、容器に蓋をする程度でも防錆効果はあります。実際の防錆効果については、事前の確認試験をお願いいたします。
Q9.気化性防錆紙を金属部品と「容器に同梱する場合」と「直接巻きつける場合」で効果に違いはありますか?
A9.基本的に、気化性防錆紙をポリ袋や蓋付の容器などに同梱するだけで、防錆効果が期待できますが、鋳物のような錆びやすい金属部品や高温多湿のような保管環境が厳しい場合であれば、防錆紙を直接巻く(ラッピングする)ことで、気化性防錆紙が金属全体を覆いますので、より防錆効果が期待できます。
Q10.気化性防錆紙の使用上の注意などはありますか?
A10.カタログ、商品に同封しています「取扱説明書」もしくは、弊社HP内にある「取り扱い注意事項」を必ずご参照ください。
Q11.気化性防錆紙の防錆効果が薄れてきたかを確認する方法はありますか?
A11.残念ながら、目視では確認できません。使用期間については、各商品の防錆有効期間をご確認ください。また、ご不明な点はお気軽にお問い合わせください。
Q12.気化性防錆紙には、錆を取り除く効果はありますか?
A12.錆を取り除く効果はありません。錆を防ぐための紙製品です。
Q13.気化性防錆紙を金属製品にかぶせるだけで防錆効果がありますか?
A13.防錆効果はありますが、ポリ袋など全体を包み密封されていることが必要です。
Q14.気化性防錆紙は、どれくらいの面積を使用すれば効果がありますか?
A14.密封容器30cm×30cm×30cmに対して、気化性防錆紙30cm×30cm以上をご使用になることがひとつの目安です。
Q15.気化性防錆紙と金属製品の距離は、どれくらいまで大丈夫ですか?
A15.ポリ袋のような密封容器に、気化性防錆紙と金属製品を一緒に入れた場合、気化性防錆紙と金属製品との距離は、30cm以内がひとつの目安ですが、可能な限り近づけて(可能なら接触させて)ご使用ください。密封容器に入れて使用しない場合は、気化性防錆剤が金属表面に付着しにくいため、接触させる必要があります。
Q16.一度でも使用した気化性防錆紙(アドパック)は何度でも使えますか(再利用できますか)?
A16.気化性防錆紙の再利用は推奨しておりません。気化性防錆紙に含まれる気化性防錆剤は有限です。再利用したときに、防錆効果を十分に発揮するだけの気化性防錆剤が残っている保障がありません。また、汚れの付着や水濡れなどにより、十分な防錆効果が期待できない可能性があります。
Q17.気化性防錆紙の包装から金属製品を出した後では、金属製品はどれくらい防錆効果が持続されますか?
A17.開梱しますと、金属表面に付着している気化性防錆剤が徐々に無くなりますので、基本的に開梱後の金属製品そのものの防錆効果の持続性はないとお考え下さい。
Q18.気化性防錆紙と防錆油を併用しても大丈夫ですか?
A18.基本的に併用しても問題ありませんが、まれに相性が悪く、悪影響 (変色や錆など)が出る場合がありますので、事前の確認試験をお願いいたします。また、グリスのように厚みがある場合や、多量の油が塗布されている場合、気化性防錆紙がグリスや油を吸収し、気化性防錆剤の気化を阻害して、防錆効果が十分に期待されないことがありますのでご注意ください。
基本的に、気化性防錆紙のみの使用で防錆が可能です。
Q19.気化性防錆紙と乾燥剤を併用しても大丈夫ですか?
A19.乾燥剤は、湿気を取り除く点において気化性防錆紙との併用は効果的です。ただ、乾燥剤の種類によっては気化性防錆剤を吸収してしまう場合もありますので、事前の確認試験をお願い致します。 乾燥剤使用時の注意点として、乾燥剤はそれ自身の吸湿容量を超えると、乾燥剤から水蒸気(湿気)が放出されます。また、潮解性(吸湿して水溶液となる現象)のある塩化カルシウムは、腐食の原因となることがあります。
Q20.段ボールに気化性防錆紙と金属製品を入れて保管しても大丈夫ですか?
A20.段ボールをご使用される場合、金属製品と段ボールが接触しないようにすることが重要です。段ボールには密封性がなく、湿気の影響で段ボールと接触している金属部分が錆びる場合があります。また、一般的な段ボールは、酸性紙が使用されている場合が多いため、金属製品が接触していると腐食の原因になります。ですので、段ボールで梱包する場合、段ボールと金属製品が接触しないように、段ボールと金属製品の間に気化性防錆紙を敷くか、ポリ袋(厚さ60μm(0.06mm)以上が望ましい)を内袋として使用して、金属製品と気化性防錆紙を同梱させて密封するようにしてください。
Q21.気化性防錆紙を自分たちで適当な大きさにカットすることはできますか?
A21.気化性防錆紙は、封筒などで使用されているクラフト紙がベースですので、ハサミやカッターで簡単に切ることができます。
Q22.気化性防錆紙に関する技術資料はありますか?
A22.主には下記の試験結果があります。
詳しくは弊社HP内にある「気化性防錆紙のJIS」をご参照ください。また、他にも技術資料もありますので、お求めの資料があるかどうか、お気軽にお問い合わせください。
JIS Z 1535 “気化性さび止め紙”
JIS Z 0321 “銅及び銅合金用気化性腐食抑制紙”
Q23.気化性防錆紙を屋外のような雨で濡れる場所でも使用できますか?
A23.気化性防錆紙に使用している気化性防錆剤が、雨などの水によって流れ出る可能性がありますので、使用しないでください。
Q24.錆びた金属部品の錆びを落としてから、気化性防錆紙で包装しても防錆効果はありますか?
A24.防錆効果はあります。十分に錆を落として洗浄し、表面をきれいにしてからご使用ください。
Q25.未使用の気化性防錆紙が、くるくるとカールしていますが大丈夫でしょうか?
A25.保管時の巻き癖や湿気によって気化性防錆紙がカールすることがありますが、防錆効果に影響はありません。ご安心してご使用ください。
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